小関ブログ

日本司法支援センター神奈川地方準備会のプレ地方協議会

今日は、台風一過ですばらしい青空が広がっています。ここしばらく見えなかった富士山が黒々とした姿を見せています。
昨夜は、横浜関内の情報文化センターで開かれた日本司法支援センター神奈川地方準備会のプレ地方協議会「司法の敷居はなぜ高い」というパネルディスカッションを傍聴してきました。
ディスカッションに先立って、横浜弁護士会日本司法支援センター対策特別委員会委員長の小長井弁護士より「日本司法支援センターの業務と課題」という基調講演があり、司法支援センターが、昨年5月26日に成立した「総合法律支援法」という法律に基づいて来年春頃に法人が設立され、秋頃(10月)から活動が開始されること、本部が東京に置かれ、各都道府県に地方事務所が置かれることの説明があり、センターの業務としては、①情報提供業務(アクセスポイント、ネットワークづくり)、②民事法律藤生業務の整備発展、③公的刑事弁護業務(被疑者国選弁護を含む)、④司法過疎地域への対策業務、⑤犯罪被害者支援業務、⑥高齢者障害者支援業務であることなどが説明されました。また、「アクセスポイントイメージ」や「コールセンター構想」に関する話もありました。
その後パネルディスカッションに移り、「司法の敷居はなぜ高い」というテーマで討論が開始されましたが、パネリストは、司法を利用する側として、神奈川新聞編集・論説委員の加藤隆氏、神奈川県消費者団体連絡会の服部孝子氏、男女共同参画センター相談担当の古川由里枝氏、司法サービス提供者側として、横浜弁護士会の中村れい子、松井宏之弁護士、日本司法書士会連合会理事の稲村厚司法書士の6人で、横浜弁護士会の佐藤昌樹弁護士がコーディネーター役で、最初から「司法は入り口すら判らない、敷居が高いどころではない」という発言があり、「弁護士報酬が判りづらい」や「30分やそこいらの相談でちゃんと説明できる相談者はいない」など弁護士に対する批判が相次ぎ、結構おもしろいものがありました。
パネルの内容をここで詳しく書いているわけにはいかないので割愛しますが、昨夜の司法支援センタープレ地方協議会の印象は、「法律総合支援法」の立場もそうなのですが、訴訟代理権を持つ弁護士と司法書士だけが「法律相談」の担い手で、その他の士業を「隣接士業」ということで一括りにしてしまい、「それぞれの専門分野」という表現はしていましたが、「法律問題に至らない手続的なものに対応してもらう。」という姿勢が見え隠れしていたように感じます。
これは、「法律総合支援法」の所管が法務省であり、法務省が管轄している二つの士業(弁護士と司法書士)だけを優先的に考えているのではないかという穿った見方もできそうです。
昨日の資料中に「考えよう身近な契約」(司法書士アクセスブック)というものがありましたが、まさに、契約に関する専門性は、行政書士法の改正によって担保されているわけで、なぜ、そこに行政書士会の資料を入れる要請がなかったのかが不思議です。これは、他の士業者団体の参加者も感じられたことだと思うのです。
言語、本当の意味で「日本司法支援センター」が国民にとって有用で、大いに利用されるものになるためには、弁護士、司法書士以外の士業者団体もともに議論しながら協力・協働できる「場」を作ることが必要であり、その“場”があってこそのネットワークづくりだと思うのです。
今日は、午後から神奈川県行政書士会の正副会長会と部長会に出席のため横浜行きです。

最近の記事

  1. てんめい尽語
  2. てんめい尽語
  3. てんめい尽語
  4. てんめい尽語
  5. てんめい尽語
PAGE TOP