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2007年10月17日

●「制度論」と「職域論」の違いについての理解

今日は、晴れ。油絵というよりは水彩画のような芸術的な雲の形と澄んだ青空です。富士山も裾に纏った雲から頭を出していました。

今日の夜は、行政書士会小田原支部の役員会が予定されています。私は、行政書士会の支部推薦理事なので先週行われた理事会の報告をしなければなりません。なので、そのときの議案を見てその議論の内容をまとめようと思うのですが、、、気がついたことを書いてみたいと思います。

それは、議決事項として提案された「行政書士制度推進特別委員会」なるものの設置に関しての議論なのですが、どうも、「制度論」と「業務拡大」がごっちゃになっているような気がして、問題を提起したところ、設置目的(研究内容)が「業務の確保・拡大」に主眼があるようなので、名称を「業務推進」がわかるものにしてはどうかという提案をさせていただき、議論の末、「行政書士業務推進特別委員会」ということになったのですが、「制度論」と「職域論」の違いに関する議論があまり理解されていないようなので、どうすれば共通理解になっていくのかを考えてみたいと思います。

「制度」というのは、社会にとって有用なシステムであって、法令等に規定され、国民の利便に供されるものです。従って、「制度論」といった場合には国民にとっての有用性を高めるために国民的な視点に立って必要な議論をしなければなりません。つまり、我田引水的な制度によって守られている内部の要請によって利権を求めるような議論は厳に慎まなければならないと思うのです。

これに対して「職域論」とは、現に業務を遂行している行政書士が、自らの行う業務に関してそれが“制度に基づいて”正当な業務である主張を展開して理論構成を構築し、市場獲得のための戦略を議論することであり、その意味では多少我田引水的な議論であったとしてもそれが国民の要請にかない、理解を得られるならば許されるのだと思っています。

どうも、これまでの議論を見聞きしているとややもするとその点がごっちゃにされ、制度としての基本的な議論のないまま“職域論”に踏み込んでしまい、踏み込んだあとになってその方向性が見えずに苦労をしているように思えてなりません。

例えば、いまいくつかの単位会で認証取得に向けて活動をしている“ADR”についても、そのことが制度としてどのように位置づけるのか、認証事業者としての能力担保やシステムをどう制度的に保証していくのかといった基本的な議論はついになかったように記憶します。

同様に、成年後見制度に対する取り組みについても「制度論」としての基本的な議論は避けられ、実務的な対応をするということで、神奈川会ではNPO成年後見サポートセンターを立ち上げた経緯があります。その善し悪しは別にしても、制度的な議論が為されないことによって一部行政書士の中に誤解を生み、「他の法律」に触れるリスクを生じているように思えます。

この「制度論」と「職域論」の違いについての理解は、これからの21世紀型行政書士制度を考えるときに不可避的に必要だと確信しています。


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