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mail magazine   Ozeki-Letter    2003.7.18 【第7号】
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小田原支部の小関です。

 梅雨明けは、来週に持ち越しです。
 今年の梅雨は、本当に寒暖の差が激しかったという印象が残りました。体調を維持するのが大変です。ご自愛ください。

 【催しのご案内】

 8月29日(金)に全国建設関係行政書士協議会(全国建行協)の横浜総会が、山下公園前の“ホテルニューグランド”で開催されます。その特別企画として、当日午後3時より“浅田次郎(作家)&米田雅子(NPO)のトークイントーク”を開催します。

 テーマは『みんなが主役の街づくり』と言うことで、市民が参画できる社会資本整備のあり方を“生活者”の視点から分かり易く、楽しく語ってもらいます。

会場は、ホテルニューグランドタワー3階“ペリー来航の間”です。
会費は、全国建行協の会員外行政書士の場合、懇親会費と併せて一人15,000円です。

少々高いと感じられるかもしれませんが、全国からそれぞれの地域で活躍している行政書士が多数集まります。滅多にない機会ですので、是非、交流をしてもらいたいと思います。

申し込み方法等については、全国建行協のHPでご案内をする予定ですので、UPされ次第このメルマガでも紹介したいと思います。

※ 横浜総会実行委員会委員長は、小関が担当しています。

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【プロフェッションになろう】(7)

   〜新たなプロフェッションの形を考えよう(1)〜

これまで、専門職業人(プロフェッション)としての基本的な心構え、理念的な話を書いてきましたよね。

 これからは、具体的に業務への取り組み方や研修のあり方、自己の能力を高めるためには何をするべきなのかを考えてみたいと考えているので、がんばって読み続けて欲しいと思います。

 だけど、今の時代ってのは、予見不能な“クライシス”の時代に突入をしているので、これまでのやり方を踏襲しているだけでは、どうにもならないのです。

 だから、みんなでイマジネーション力を高めて新しい行政書士のあり方を模索しながら筆を進めていこうと思うのです。

 だからといって、これまで先輩行政書士たちが築き上げてきたノウハウを無視をしてもいいというわけではない。そのノウハウを生かしながらも新たな方向付けをすることが必要になってきている。ってことなんだ。解りますよね。

 あと2年後、2005年には公的個人認証が定着を始め、電子政府が動き出し、それに伴って、今とは違う新たな価値観で動き始める社会が出現してくるのです。

 そのことは、もはや既定の事実として受け入れなければならないところまで来ていることは、先日(7/2)発表された“e−japan戦略U”をみても明らかなのだ。と、言うことを是非理解してもらいたいと思うのです。

 こういうことを書くと、難しいことが始まったと思うかもしれないけれど、この話は、今という時代には避けて通れないので、分かり易く、なるべく平易に書いていくことを心がけていくようにしたいと思います。よろしくおつき合いのほどを。。。

 さて、これまでは、安定した事務所経営を確立するためには、有効期間の定めがあり、変更届が必要になる建設業許可や、運送事業許可、風俗営業許可関連といった業許可、あるいは、低報酬ではあるけれども数をこなせる車庫証明や自動車登録業務などがメイン業務となってきたのだが、これら、量的分野ともいえる市場は、これからの社会では縮小を余儀なくされると思われるのです。

 新人の皆さんは、これらの許認可手続き業務の市場はすでにベテラン・中堅会員によって独占されているので、参入の余地がない。と考えているようなのだけれど、さにあらず。なのです。

 許認可申請窓口の手引きだけを頼りにしているいわゆる“手引き業務”は、それだけでは事務所経営が成り立たない状況になっていくので、そこを切り口にした規制業種へのマネジメントコンサルテーションの分野の開拓が必要になる。その能力・実力を身につけることができれば、十分に固定的なクライアントを獲得し、事務所経営の安定を勝ち取ることができるのです。

 努力次第で、道は必ず開けるという夢と確信を持って欲しい!
                        (つづく)
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【予防法務研究】『企業予防法務』の基本(5) 

     〜マネジメントを踏まえた予防法務研究〜

これまで、企業法務の基本中の基本である“クレーム処理”について書いてきました。これからは、企業経営のマネジメント全体の基本をふまえた『予防法務研究』に踏み込んでいきたいと思います。

 従来の企業経営は、他人資本(借入など)に依存した形で行われてきました。しかし、近年の不良債権処理という名目での『信用リスク検査』や企業会計基準の見直しなどによってキャッシュフローが重視されるようになっていることは衆目の一致するところとなっています。

 キャッシュフロー経営とは、現金を常に管理し、売掛などの債権回収を早く行い、債務の履行をなるべく遅らせることによって自社の資金で効率的な経営を実現しようという考え方です。

 従って、ここで重要になるのは、いかに早く債権回収を図るかということであり、取引契約の適正化や督促手続き(内容証明による請求や支払督促手続による強制回収)などの予防法務が密接に関連してきます。

 長期化する不況とデフレ環境の中で不良債権・焦げ付き債権の顕在化が目立っています。このような環境の下では、通常取引から生じた債権を不良債権化させない戦略的対応が必要となります。

 売掛金が約定通りに支払われない場合には、直ちに相手方の支払期日や支払い方法の特定を文書で提出させるなど何らかの債権保全措置をとり、さらにその保全措置が功を奏さない場合には、内容証明文書による請求をした上で、『支払督促手続』に入ります。

 『支払督促』とは、売掛金、貸金、立替金、賃金などを相手方が任意に支払わない場合に、申立人の申し立てだけに基づいて裁判所が行う略式の法的手続き(民事訴訟法382)で、平成8年の民訴法改正以前は『支払命令』と呼ばれていました。

 支払督促手続は、売掛金や貸金など一定の金銭などの支払いを請求する「金銭債権」を対象とするもので、確定判決と同様に強制執行ができる“債務名義”となるものですが、債務者がこれに応ずれば早くて便利な回収法です。

 ただし、債務者が異議を申し立てると通常裁判に移行してしまうことになり、それまでの手続が無駄になるという欠点がありますので注意が必要です。
                        (つづく)
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コーヒーブレイク(*^_^*)

【ことばの解説】

         〜委員会等設置会社〜

 平成14年度における商法改正によって設立することができるようになった形態の株式会社。商法特例法上の大会社のみに適用することができ、委員会を設置するには株主総会の決議が必要。

 委員会には、報酬委員会、指名委員会、監査委員会があり、すべての委員会を設置し、かつ、各委員会とも過半数を社外取締役が占めなければならない。

 指名委員会は役員候補者の指名、報酬委員会は役員報酬の決定、監査委員会は会計監査などを行う。

 通常の業務執行は、取締役会によって選任される「執行役」によってなされ、業務の責任者として「代表執行役」がおかれる。これにより、代表執行役=COO(最高執行責任者)、代表取締役=CEO(最高経営責任者)というアメリカ的経営方式をとれるようになった。

 今年6月開催の株主総会で、りそな銀行、ソニーなど一部の上場会社がこれを採用した。

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【行政書士法を読む】・・・・・・・・・(7)

 前回は、本条第1条の2を紹介して、「次の条文を読むことにしましょう。」なんて書きましたが、よく考えてみると、第1条の2について、大事な説明が残っていました。それを説明します。

 まず、行政書士は、

 「他人の依頼を受け」ということがなければなりません。この場合の「他人」とは、自然人たる個人であるか、または法人であるかを問いません。

 次に、

 「報酬を得て」

 という文言があります。つまり、無料で行うものは、この条文の規定に入らないことになります。そして、第19条の規定にも。

 長い間、行政書士はこの文言を悪用する人達からの侵害で苦しめられて来ました。現在でも、それは変っていません。

「報酬を得て」という文言が挿入されているのは、あくまで臨時的、偶発的、ボランティア的に無料で行われる場合までも拘束していないという意味であって、もしこれが行政書士業務を侵害する人達の「論拠」となリ続けるのであれば、この文言は「削除」をもって解決するしかないと思われます。

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※ この連載は、全国建設関係行政書士協議会(全国建行協)での
 友人である岡山県の“行政書士八尾信一氏”の提供です。

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【今週の一言】

今週初めに人見さんの主宰する“kgidML”で行政書士事務所名の表記方法に関する議論がありました。

私は、これからの競争社会の中では、異業種間の業際問題が表面化してくるので、行政書士業務の内容を端的に表せる事務所名にすることは必要なことだ。と考えています。

『行政書士』という名称は、かなり市民社会に知られるようになっては来ましたが、いまだに、その職務内容については、一部の市民、企業経営者や法律関係の専門士業者に知られているくらいであるというのが実情なのです。

その中にあって、まだまだ自分の信用力だけでは競争力を持てない新人の会員の皆さんにとっては、『行政書士』という名称だけでは不足であり、『法務事務所』などの名称を使用したいという要求を持つことはよく理解できます。

これを、ベテラン、中堅の行政書士が、規制的に捉え、『表札』以外のあらゆる表記方法について問題視することは逆に現在の時代の流れの中では、自分で自分の首を絞めているのではないかと思うのです。

今後、規制緩和による『事後チェック、事後救済』社会の中で『予防法務』の担い手としての地位を確立していくためにも『代書』という言葉を連想させる『書士』という名称を変えることを視野に入れた取り組みが必要であると思うのです。
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【Ozeki-Letter】            2003.7.18【第7号】
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なお、このメルマガのバックナンバーは、下記をご覧ください。
   http://tenmei.pos.to/mail-magazine/index.html

【発行人】行政書士 小関典明(小田原支部会員)
     HP URL  http://tenmei.pos.to/
     e-mail ozeki-n@gyosei.or.jp
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