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mail magazine   Ozeki-Letter    2003.8.1 【第9号】
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小田原支部の小関です。
いよいよ8月に入ってしまいました。
今日、本当に梅雨明けはあるのでしょうか。と、思いながら
「暑中お見舞い申し上げますm(_ _)m。」です。

 【催しのご案内】

 8月29日(金)に全国建設関係行政書士協議会(全国建行協)
の横浜総会が、山下公園前の“ホテルニューグランド”で開催され
ます。その特別企画として、当日午後3時より“浅田次郎(作家)
&米田雅子(NPO)のトークイントーク”を開催します。

 テーマは『みんなが主役の街づくり』と言うことで、市民が参画
できる社会資本整備のあり方を“生活者”の視点から分かり易く、
楽しく語ってもらいます。

会場は、ホテルニューグランドタワー3階“ペリー来航の間”です。
会費は、全国建行協の会員外行政書士の場合、懇親会費と併せて
一人15,000円です。

少々高いと感じられるかもしれませんが、全国からそれぞれの地域
で活躍している行政書士が多数集まります。滅多にない機会ですの
で、是非、交流をしてもらいたいと思います。

申し込み方法等については、全国建行協のHPを開いて
                 ↓
       http://kengyokyo.office-server.co.jp/

「行政書士の方向けご案内」をクリックして、PDFファイルをダ
ウンロードして印刷をし、必要事項を書き込んでFAXで申し込ん
でください。先着50名です。お早めに!

※ 横浜総会実行委員会委員長は、小関が担当しています。

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【プロフェッションになろう】(9)

   〜新たなプロフェッションの形を考えよう(3)〜

 前回、コア・コンピタンス(核心的業務)を持つ必要のあること
を書きました。
 
 新人の皆さんにとっては、そんなことを言われても仕事を選んで
はいられないと思います。もちろん、はじめからいずれかの分野に
特化するなどと言うことは通常ではできません。

 ステップバイステップでよいのです。焦る必要はありません。
 ただ、仕事は、依頼が来た業務を一つ一つ丁寧にこなしながら、
自分の特化するべき方向性を常に意識することが大事なのです。

 これから展開していく社会は、コンプライアンス(遵法)であり
、自己責任であり、そしてディスクローズ(情報開示)が基本とな
る社会であることは、もはや疑う余地がありません。

 そのときに求められる「専門家」とは何かをイメージしてみまし
ょう。

 これまでのように、「許認可」と言われる行政手続きの分野では、
ただその手続きだけを業務にしていたのでは、「専門家」としての
地位は獲得できないでしょうし、また、「権利義務」という法務分
野では、司法制度改革によって法曹人口が増加し、司法書士などが
裁判手続に参入するなどによって、私たち行政書士が事後救済手続
に関与できる道は、かなり制限的になると考えられます。

 そうなると、私たちに求められる「専門家」のイメージは、行政
手続に関与してきた実績に基づいてその手続の根拠となる法令や民
事・商事実体法をきちんと身につけ、高い法務スキルをもち、さら
にクライアントである中小零細企業者の経営に深く関わるために会
計に関する情報・知識を身につけ、それを戦略的に指導できるコン
サルティングの能力を磨くことによって獲得できるものであると考
えています。

  法務+会計+コンサルタント=専門家たる行政書士

 と、いう風にイメージしているわけです。
                       (つづく)
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【予防法務研究】『企業予防法務』の基本(7) 

        〜領収証をめぐる諸問題〜

 会計業務を扱っていると、クライアント会社の経理担当者から
“領収証”に関する質問をよく受けます。

 例えば、“上様”という宛名の領収証は有効か?。とか、収入印
紙が貼っていない“領収証”は無効か?。とかの簡単な質問や商品
受渡票に“受領した。”とのみ書いてある場合の取り扱いなど様々
です。

 「領収証」とは、一般に「金銭を受け取ったことの“証”として
相手に交付する書き付けのことである。」と、解されています。
 “証”であるので、「領収書」は「領収証」と表示するべきなの
です。領収証は、金銭を支払ったり、商品等を引き渡したときに
は、相手から“領収した証”としての領収証の交付を請求する権利
(受取証書請求権:民法486)として法定されているものです。

 領収証には、@債務を弁済したという証拠(消極的機能)A二重
払いの防止(積極的機能)。という二つの機能があります。
 領収証には、次の事項を記載しておく必要があります。
(1)領収証の発行年月日 (2)宛名 (3)受領権者
(4)受領金額・物品名など
 但し、領収証には特別に法定されたもの(行政書士会会則など)
以外に形式に関する制限はないので、どんな形でも良いのですが、
後日のためには、できるだけ上記の記載事項をかけるようにしてあ
る様式を使用することが必要です。

 さて、“上様”と書いた領収証は、有効でしょうか。通常は問題
はないのですが、税務調査等では“否認”されるケースもあるよう
ですので、できるだけ宛名を明確に書いてもらうことがベターです。

 収入印紙を貼っていない場合はどうでしょう。3万円以上の金銭
授受の領収証には、印紙税法によって印紙を貼ることが義務づけら
れていますが、そのことと書面の効力とは別問題です。印紙を貼っ
ていない領収証は、印紙税法には違反しますが、領収証としての効
力にはなんの問題もありません。
 しかし、印紙税法違反が指摘された場合は、少々厳しい過怠税が
課せられたり、不正行為とみなされた場合には刑罰を受ける可能性
がありますし、今のような経済状況の下では、印紙を貼らない取引
先は経営状態が悪化していると見られる場合もあるので要注意です。

※「過怠税」は、本来の税額の3倍です。但し、自主的に不納付で
あることを申し出た場合には、1.1倍に軽減されます。印紙に消
印をしていない場合の過怠税は本来の税額と同額です。

 受渡票に“受領した”とだけ書いてある場合は、いわゆる“仮領
収証”とみなせる場合もありますが、そのままでは、後日の証拠に
はなりませんので、直ちに正式の領収証を交付してもらう必要があ
ります。
                        (つづく)
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コーヒーブレイク(*^_^*)

【ことばの解説】

  〜デファクト・スタンダード【De Facto Standard】〜

 事実上の標準。
 誰が決めたということでもなく、市場競争の結果、自然と多くの
人々が使い、標準化された規格や形式。
 成立には性能の善し悪しよりも、使用する人数の多寡によって決
まることとなり、新しい技術を開発する際には、デファクト・スタ
ンダードとなるための苛酷な競争が存在する。
 ビデオデッキのVHS形式、記録メディアのFD、CDなどがこ
れにあたる。(記録式DVDなどはまだこれから)
 対義語は、デジュール・スタンダード(法律上の標準)。公的機
関が設定した標準。JIS(日本工業規格)、ISOなど。

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    「行政書士法を読む・・・・・・・・・・(9)」

 さて、今日は行政書士法第1条の3です。

 行政書士の業務は第1条の2ですが、それ以外に次に掲げる第1号
から第3号までの業務を、他の法令に制限のない限りは行うことが
できる、というのがこの第1条の3の規定です。

 それでは、まず本条第1号から読んでみます。

 「前条の規定により行政書士が作成することができる官公署に提
出する書類を官公署に提出する手続について代理すること。」

 改正前は、ここは、「・・・提出する手続を代わって行い・・」
となっており、行政書士は自ら作成した書類に関してもその提出手
続においては、法律上は「使者」としての扱いでしかありませんで
した。

 今回、その部分を「提出する手続について代理すること」と明言
し、代理人として提出手続きが行えるように法律上明らかにしたも
のです。

 この改正により、行政書士は代理人として提出する書類の訂正等
を行える権限と責任を担うことなります。

 また、このことは本法第1条の行政書士制度の存在理由でもある
「行政に関する手続の円滑な実施に寄与」することが期待されての
改正である以上、私たちは積極的に代理人たるの地位を活用して、
行政手続の円滑化に寄与するべきであると思われます。

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※ この連載は、全国建設関係行政書士協議会(全国建行協)での
 友人である岡山県の“行政書士八尾信一氏”の提供です。

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【今週の一言】

 先週、7月23日に行政書士法人を主体とする行政書士法の一部
改正が成立をし、来年の8月1日から施行されることとなりました。
 今回の改正は、『行政書士法人』の設立に関するものが主ですが、
この部分は、他の士業法とのバランスをとれたという点では意義が
あります。しかし、それ以上に私たちにとって、注目をしなければ
ならないのは、第14条の3として加えられた“懲戒の手続”の項
目で、「何人も、行政書士又は行政書士法人について第14条又は
前条第1項もしくは第2項に該当する事実があるときは、当該行政
書士又は行政書士法人の事務所の所在地を管轄する都道府県知事に
対し、当該事実を通知し、適当な措置をとることを求めることがで
きる。」ということになり、依頼者である一般市民・企業経営者ら
から知事への措置要求ができるようになることです。

 これまでは、会への通報によって行政書士の不良行為が発覚し、
会が調査をして、処分相当とした場合に理事会決議をもって知事に
対して措置要求をしていたものが、会への情報提供がないまま直接
県に通報されることになるので、行政書士としての対応がかなり難
しい状況になります。

 行政書士が不良行為をした場合当該行政書士が相当の処分を受け
ることは当然ですが、不良行為の内容によっては、行政書士制度全
体に与える影響は計り知れないものになる可能性を否定できません。
 つまり、行政書士にとって、コンプライアンス(遵法)がきわめ
て重要な基本的な資質となったということになります。

 専門家責任を負うものとして当たり前と言えばそれまでですが、
会組織としては、情報の開示(ディスクローズ)とそれに対する説
明責任(アカウンタビリティ)がますます重要になってくると言う
ことなのです。

 会の団結を維持し、制度をより強化して新たな社会における存立
基盤を作るために、行政書士としての「仲間意識」は大事ですが、
不良行為を行った会員をかばうあまり情報開示が遅れたり、説明責
任を曖昧にすることは、直ちに社会的信用の失墜につながるという
ことを真剣に受け止めなければならないと思うのです。
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【Ozeki-Letter】            2003.8.1【第9号】
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【発行人】行政書士 小関典明(小田原支部会員)
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