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 mail magazine   Ozeki-Letter    2003.8.8 【第10号】
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小田原支部の小関です。

先週土曜日に梅雨が明け、いきなり炎天下の夏日が続いています。
まさに「暑中お見舞い申し上げます。」なのですがもう「残暑見舞
い」にしなければならないようです。
今年の夏は短いそうですが、熱中症が多発したようです。忙しいこ
ととは存じますが、くれぐれもご自愛くださるようm(_ _)m。

今週、新しい会員名簿が届きました。名簿にメールアドレスのあっ
た新入会員の皆さんをこのメルマガ送信リストに加えさせていただ
きました。
 ご迷惑な場合は、このメルマガをそのまま返信してください。

 ところで、このところメルマガの感想メールが全くこなくなって
しまいました。寂しい限りです。一通の感想メールがメルマガ継続
の大きな力になります。是非、どんな内容でも結構ですから送って
みてください。よろしくお願いします。

 前号、前々号でもお知らせした8月29日の全国建行協横浜総会
特別企画・懇親会への参加を是非お願いします。
 当日は、このメルマガで「行政書士法を読む」の連載を提供して
いただいている岡山の八尾さんも参加されます。また、全国各地か
ら行政書士業務で活躍されている多くのメンバーが集まります。
 懇親会終了後もフリールーム(マッカーサールーム・大佛次郎ル
ーム)での語らいに参加自由です。
 この機会に是非交流の輪を広げてもらいたいと思うのです。
 申込書は、
http://kengyokyo.office-server.co.jp/yokohama/talkintalk-g.pdf
 をお使い下さい。申込FAXをお待ちしています。
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【プロフェッションになろう】(10)

   〜新たなプロフェッションの形を考えよう(4)〜

 前回、会計の知識を持つ必要のあることを書きました。
 
 なぜ「会計」なのか。と言う疑問を持たれる人もいると思います
が、これからの社会は、ディスクローズに対するアカウンタビリテ
ィ(説明責任)が求められるのです。この言葉のアカウントは数字
であり、経営にとっては会計によって説明する責任と言うことにな
るのです。

 これまで、日本の会計は、商法会計を機軸としながらも、実体的
には、複雑な税法体系に対応するために「税務会計」が主流となっ
てきました。

 そのために、会計は“節税、省税対策のためにある。”という概
念が先行してしまい、本来の“経営情報を提供する”という目的か
らはほど遠い状況になっています。

 会計を司るとされている専門家として公認会計士と税理士が一般
的になっていますが、公認会計士は“企業監査”の専門家であり、
税理士は“税務”の専門家であって、企業会計の専門家とはいえな
いのが実態なのです。

 行政書士は、業許可の根拠法令による“業会計”が商法の企業会
計原則に基づいているので、中小零細企業のための本来の意味での
企業会計を司ることのできる専門家であると言っても良いのです。

 現実に、私の経験でも建設業会計を理解している税理士は皆無で
すし、建設業の原価計算実務を理解している会計士はごく少数であ
ると思われます。他の業会計についても同様です。

 この点では、福岡で行政書士として『法務会計』を提唱し、実践
されている橋本康扶氏のHPは大変に参考になります。
       ↓
     http://www.hashm.gr.jp/index.htm
                       (つづく)
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【予防法務研究】『企業予防法務』の基本(8) 

       〜保証人を頼まれたらどーする?〜

 実際に企業経営に関わり、社長ら経営者との信頼関係を確立して
企業法務コンサルタントして活動をしていくと、必ず出てくるのが、
取引先から「保証人を引き受けて欲しい」という依頼を受けたとい
う相談です。

 特に私たちに相談をされるケースは、依頼元である取引先との取
引状況や経営者同士の人間関係の濃さなどから、相談者自身では断
れないという前提で考えなければならない場合がほとんどなので、
慎重な対応が求められます。

 現状のようなデフレ不況下の経済情勢の下で「保証人を引き受け
るということ」には、相当の覚悟が必要になります。

 なぜなら、人的担保としての保証には「単純保証」と「連帯保証
」があり、通常の場合は「連帯保証」を求められるので、弁済請求
のレベルは債務者と同等であるという理解が必要だからです。

 通常、単純保証に認められている「催告の抗弁権」と「検索の抗
弁権」という2つの抗弁権が連帯保証には認められていないので、
債権者は、債務者、保証人のどちらにでも、とりやすい方に請求で
きることになります。

 従って、どうしても引き受けざるを得ないのであれば、自社が背
負えるリスクの範囲を見極め、最悪の事態を避けるための手だてを
講じておかなければなりません。(代位弁済をした場合の求償権の
保全措置など)

 また、同時に、保証を依頼している取引先が、外部に人的担保を
求めなければならないほど「信用リスク」が高まっているという見
方も出来るので、その兆しがないかどうかを見極める必要もありま
す。

 人情を優先させるあまり、安直に保証人を引き受けてしまうと、
融資先によっては、勝手に「根保証」(次回説明します)にされて
しまう場合もあるようなので、充分な注意が必要です。
                        (つづく)
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コーヒーブレイク(*^_^*)

【ことばの解説】
これからしばらく、IT・情報化に関する言葉を取り上げてみます。

        〜ROI(Return on Investment)〜

 投下した資本に対して、得られた利益の割合。企業全体や、事業
や商品ごとの投資効果の評価する指標として利用されます。
 日本語訳は「投下資本利益率」又は「投資利益率」です。
 
 これがなぜITに関係した言葉なのかというと、企業や組織がIT化
・情報化を進めようとする時には、情報システムなどの導入をする
ための投資が必要になるのですが、情報システムそのものは利益を
生み出さないので、その効果測定にこのROIの活用が必要になるの
です。

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「行政書士法を読む・・・・・・・・・・(10)」

 行政書士法第1条の3の2号は、以下のように規定されています。

 「前条の規定により行政書士が作成することができる契約その他
に関する書類を代理人として作成すること。」

 前半が示している「行政書士が作成することができる契約その他
に関する書類」というのは、権利義務又は事実証明に関する書類と
いうことになります。

 また、「契約その他に関する書類」という文言が示しているのは、
「契約」という「例示的表現」にとどまらず、やや広い範囲の書類
を想定していると考えられます。

 また、後半の「・・・書類を代理人として作成すること。」とい
う表現に関しては、総務省自治行政局行政課の二瓶博昭氏が解説し
ているところによれば、

 「ここでいう『代理人として』とは、契約等についての代理人と
しての意であり、直接契約代理を行政書士の業務として位置づける
ものではないが、行政書士が業務として契約代理を行い得るとの意
味を含むものであると解される。」

 と記されています。(続く)

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※ この連載は、全国建設関係行政書士協議会(全国建行協)での
 友人である岡山県の“行政書士八尾信一氏”の提供です。

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【今週の一言】
 今週、行政書士の今後のあり方について、考えなければいけない
ニュースが飛び込んできました。
山口県の行政書士が、弁護士法72条違反で逮捕されたというので
す。この行政書士は、多重債務者の相談にのり、「調停申立書や自
己破産の申立書を作成して法律事務を行った」容疑によって逮捕さ
れたとの報道です。

 この報道だけでは、逮捕に至った詳細な経緯はわかりませんが、
多重債務者を食い物にする悪徳金融業者が多い中で、それに関わる
弁護士や司法書士が少ない状況で消費者契約法等の法律に関与でき
る行政書士が、その救済のために法律事務に関わらざるを得ないこ
とは容易に想像できるのですが、これを非弁活動として逮捕までし
て排除する保護法益はどこにあるのかという疑念を禁じ得ません。

 改正行政書士法が施行されて1年がたち、今まさに弁護士法72
条の改正論議が一定の方向性を持ち始めている時期での今回の事件
なので、今後の成り行きを注目していかなければならないと思いま
す。

 今、私たちがしなければならないことは、単に弁護士法72条を
批判したり、改正要求を表明するのではなく、行政書士法第1条の
3による「契約書等の書類を代理人として作成すること」の意を明
確にし、契約交渉権を含む契約代理も可能であるという理論武装を
すること、そして実践をすることだと考えています。

 但し、現行弁護士法72条がある以上「争訟性のある法律事務」
に関しては、無償でない限り業務としては扱えないのだということ
をきちんと理解しなければなりません。

 今後、事後救済・事後チェック社会が拡大をしていきます。その
ために司法制度改革が進められているわけですが、私たちは、訴訟
代理等訴訟制度の中にはいることだけを目指すのではなく、自己責
任を強いられる国民の立場に立って、予防法務を身につけ、争いを
未然に防止するための専門性を高める必要があるのだと改めて思っ
た次第です。
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【Ozeki-Letter】            2003.8.1【第9号】
(引用転載の制限はまったくございません。ただし、本文中第三者
の方からの提供による引用転載部分については、除きます。)

なお、このメルマガのバックナンバーは、下記をご覧ください。
   http://tenmei.pos.to/mail-magazine/index.html

【発行人】行政書士 小関典明(小田原支部会員)
       HP URL  http://tenmei.pos.to/
      e-mail   ozeki-n@gyosei.or.jp
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