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mail magazine   Ozeki-Letter    2003.8.29 【第13号】
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小田原支部の小関です。

 今日は、全国建行協横浜総会の当日です。実行委員長として総会
が成功裏に終了するよう頑張らねばなりません。
 特別企画のトークイントークは、まだ席に余裕があります。
 当日受付も行いますので、興味のある方は、是非ご参加下さい。

いよいよ、今週月曜日から“住基ネット”の本格運用が始まりま
した。まだまだセキュリティや個人情報保護に問題を残しながらの
本格運用ですが、これによって、次の“公的個人認証”の運用基盤
整備が一歩進んだことになります。
 
 電子政府、電子自治体への移行は、着実に進んでいます。
 その動きを知る上で、川崎南支部の牟田さんが「使える電子申請
を目指して」というコラムを連載している“電子自治体”のサイト
を是非ご覧いただきたいと思い、ご紹介します。
  http://premium.nikkeibp.co.jp/biz/e-gov/top.shtml

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【プロフェッションになろう】

   〜新たなプロフェッションの形を考えよう(6)〜

前回、行政書士としての新たな能力の一つとしての“戦略的思考”
が重要になっていると言うこと、そして、その基本となる思考方法
が〈ゼロベース思考〉と〈仮説思考〉であるということを書きまし
た。
 この二つの基本的思考方法について少しつっこんで解説を加えて
みたいと思います。

《ゼロベース思考》のポイント
ゼロベース思考のポイントは、
◎ 自分の狭い枠の中で否定に走らない。
◎ 顧客にとっての価値を考える。
という2点です。

 ゼロベース思考の妨げになるのは、《既成の枠》です。一つ目の
ポイントは、その“枠”の中でも、自分自身ではめてしまっている
タガを取っ払ってしまえと言うことなのです。
 問題が明らかになったときに、最初から自分の経験則や現に持っ
ている知識の枠内で“解決は難しい”と決めつけて、そこから出発
するのではなく、もしかしたら自分の設定した枠の外に解決の可能
性があるのではないかと考えるのが〈ゼロベース思考〉なのです。
 自分の矮小な枠内で思考をすると、どうしても、“難しい”こと
を前提に、出来なかったことへの言い訳を考えようととしてしまい
がちです。
 それは、従来型の思考では、ノックアウト・ファクター(これが
だめなら所詮何をやっても絶対にだめという要素)を何か一つでも
見いだしてしまえば、物事を否定することは比較的容易であるとい
う経験則によって、恣意的に“考える枠や対象”を狭くするという
傾向があることを否定出来ないからだと考えられます。

 〈ゼロベース思考〉では、自分の狭い枠を超えて考えようとする
ため、解決策を見いだす可能性が高まるばかりでなく、従来の枠の
外に可能性を求めるという前向きな姿勢を創り出すことが出来るの
です。
 顧客・依頼者からビジネス上の課題を解決するための支援・アド
バイスを求められたときには「この課題を解決するための具体策は
必ずある」という前提で、ゼロベースで考えてみて欲しいと思うの
です。
 もちろん、そのためにようする作業量やエネルギーは、従来型の
思考に比べて格段に大きくなることと思いますが、行政書士が、新
たな社会システムの中で新たなプロフェッションとしての地位を確
立するためには、そのための最低要件としてこの《ゼロベース思考》を実践するべきであろうと考えています。
                         (つづく)
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【予防法務研究】『企業予防法務』の基本(10)

       〜“根保証”って何?(2)〜

 前回は“根保証”に関する基本的な事柄を書き、充分な注意が必
要である旨を述べました。
 そこで、万が一、包括根保証契約を締結してしまった保証人から
の相談を受けた場合にどう対応すればよいのかについて考えてみた
いと思います。

 包括根保証は“現在及び将来発生する債務”を保証するものであ
って、保証債務の範囲が不確定であるため、時には根保証人が不測
の保証債務を負担しなければならないと言う酷な事態に陥る可能性
があります。

 このような背景があることから、次の場合には根保証が解約され
るという判例があります。

● 第一は、保証期間に関する解約
  保証期間の定めのない根保証契約でも、相当な期間経過後に、
 根保証人から一方的に解約の通知をすることが出来る。(大審院
 昭和7年12月17日判決)

● 第二は、保証期間や保証限度内の解約
  保証期間や保証限度制限していても、債務者の資産内容が著し
 く悪化したというような特殊事情が生じたときには、根保証人か
 ら将来に向かって一方的に根保証契約を解約することが出来る。
 (大審院昭和9年2月27日判決)

●根保証は相続されるのか?
 単純保証人が死亡した場合は、相続の対象となるが、根保証の場
 合は、相続されないと判示されています。
 (最高裁昭和37年11月9日判決)
 この場合、根保証人の死亡が根保証契約の解約事由になります。

《相談者が、根保証で泣かされないためのチェックポイント》
@ 根保証の意義・機能を知る。
A 単純保証・連帯保証か根保証かを確認する。
B 根保証には2種類あることを知り、どちらかを確認する。
C 包括根保証は、債権者に有利である。
D 包括根保証でも解約できる場合がある。
                        (つづく)
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コーヒーブレイク(*^_^*)
【言葉の解説】

  〜失敗学(Learning from Failure)〜

 日業務や商品開発における失敗をネガティブなものとして忌み嫌
うのではなく、事業を成功に導くため、積極的に活用しようとする
考え方や動きを提唱した学問
(工学院大学の畑村洋二郎教授の著書「失敗学のすすめ」)
 
『大事なのは、そうした失敗情報を収集して責任者に素早く伝え、
かつ社内で社員が共有できる体制を作り上げることです。失敗情報
の収集と共有は、そのまま失敗への対応策につながります。』

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【行政書士法を読む】・・・・・・・・・・(13)
 前回は、行政書士の業務に関して、とくに官公署に対して許認可
等を求めて申請する行為が、「書類の作成」と「提出手続」に分け
て規定してあるところに実態との間に矛盾が生じているということ
を述べました。

 歴史的な経緯からすると、行政書士の始まりは、明治五年の『太
政官無号達』として出された「司法職務定制」にあると言われてい
ます。

 その第42条(代書人)には、

 「各区代書人ヲ置キ各人民ノ訴状ヲ調成シテ其詞訟ノ遺漏無カラ
シム」

 ここでは、代書人の仕事が訴状等を本人に代わって作成(調成)
することがうたわれています。

 その後、代書人が裁判所の管轄下に入る「司法代書人」と自治体
又は警察の管轄下に入る「代書人」に分かれる明治三十年代の後半
では、次のようになります。

 「代書業者取締規則」(明治三十九年)の第1条では、

 「本則ニ於テ代書業ト称スルハ他人ノ委託ヲ受ケ文書、図面ノ作
成ヲ業トスルヲ謂ウ」

 この頃は、まだ代書人に対する「取締法規」的色彩が濃いもので
あります。(続く)

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※ この連載は、全国建設関係行政書士協議会(全国建行協)での
 友人である岡山県の“行政書士八尾信一氏”の提供です。

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【今週の一言】

 今週初めに、「日本行政」9月号が来ました。
 そこには、日行連会長となった宮内一三氏の「今後の日行連運営
にあたって」という就任の挨拶が掲載されており、その中で、弁護
士法72条他但し書きに「又は他の法律」という6文字が追加され
たことにより「行政書士業務に新たな職域の拡大が期待できる。」
とあります。
 この法改正が直ちに行政書士業務の拡大に結びつくかは定かでは
ありません。が、私たち一人一人の行政書士の努力によっては、そ
の可能性は大きく広がると思われます。
 今後、企業や家庭の予防法務あるいは交通事故関連の業務分野に
おいて弁護士法を恐れず、自らの業務として堂々と業務を拡大する
努力をしなければならないと考えています。
 そのためには、これまで以上に業務に習熟すると同時に個々の事
務所のコア・コンピタンス(核心的業務)を確立し、予防法務の担
い手としての見識を持った専門家としての活動を展開しなければな
らないと思います。

 また、今回の「日本行政」には、日行連の執行部人事が発表され
ています。
 その中に旧知の方々を多く見つけ、心強く感じています。が、共
に日行連改革に取り組めない自分が情けなくもあり、一抹の寂さも
あります。しかし、私は私なりに出来ることをやっていこうという
決意を新たにしています。
 この2年間は、私たちの行政書士制度や会組織にとって時代がパ
ラダイムシフトをしていく中で大きな曲がり角にさしかかる時期で
もあるので、是非頑張っていただきたいと思います。

 又さらには、宮内会長の挨拶の中にもありますが、日行連で初め
ての女性会長として相羽利子さんが新潟会の会長に就任しました。
 相羽さんとは、全国建行協で知り合い、仲間たちと湯沢に行った
ときにおいしい日本酒を差し入れていただき、おかげで大の日本酒
好きになった思い出があります。
 なかなか、利発で活発な女性で、リーダーシップも発揮できる方
なので、活躍を期待したいと思います。

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【Ozeki-Letter】            2003.8.29【 第13 】
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【発行人】行政書士 小関典明(小田原支部会員)
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