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mail magazine   Ozeki-Letter    2003.9.26 【第17号】
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小田原支部の小関です。
 今週は、台風の通過後も秋雨前線の影響でぐずついた天候が続き
、気温も上がりませんでした。体調の管理が大変ですねぇ。
皆さん、どうお過ごしでしょう。

私は、といえば、8月から通い始めたスポーツクラブで汗をかいて
体力作りに勤しんでいます。我々自由業は、体が資本です。脳化社
会に対応していくためには、健康な体を保持して脳の活性化をして
いかなくてはなりません。頑張りましょう。

11月1日(土)の小田原支部研修会+予防法務研究会立ち上げ準
備会は、平塚支部との合同で開催することとなりました。詳細は、
後日お知らせします。県内どこからでも参加自由ですので、是非、
ご参加ください。懇親会ももちろん予定しています。
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【プロフェッションになろう】

   〜新たなプロフェッションの形を考えよう(9)〜

 前回、これからの問題解決法としてコミュニティソリューション
が注目されていると書きました。

 そのことを是非、理解していただきたいと思うのです。
 今、時代の流れは、大きくグローバルを思考する方向性(G軸)
とコミュニティーを思考する方向性(C軸)という二つの流れに分
かれて思考されています。

         G軸(グローバル思考がより強い)
              ↑
      第3象限    ↑第1象限
      グローバル指向 ↑ グローバル指向+
           のみ ↑  コミュニティ指向
              ↑
        →→→→→→+→→→→→→C軸
       第4象限   ↑     (コミュニティ思考)
       グローバルも ↑第2象限
       コミュニティ ↑
       もなし    ↑ コミュニティ指向
         (ドボン)↑

 この表をよく見てください。
 第1象限は、グローバル指向を持ちながらもコミュニティ(地場
)に立脚をしている中小中堅の製造業の思考の方向性です。
 第2象限は、地場でしか生きられない土着の産業、地場建設業や
いわゆる地場産業といわれる製造業の思考の方向性です。行政書士
も一部の国際的な活動をしている人を除いては、ここに入ると思わ
れます。
 第3象限は、グローバル指向が強いので、コミュニティにはあま
り関心がありません。これがマーケットソリューションに当たる思
考方法であると考えても間違いではありません。国際競争をしなけ
ればならない大企業の思考は、この方向性を持っています。
 第4象限は、きわめて閉鎖性の高い思考の方向性で、これをヒエ
ラルキー思考であると考えることができます。この第4象限の方向
性は、新たな社会システムの中では全く枠の外になってしまい、こ
の思考方法では情報化社会のシステムの中で生き残ることはできな
い(=ドボン)といっても過言ではないと考えています。

 つまり、地域の中で活動し、問題の解決策を探るためには、コミ
ュニティを指向していく以外にはないのだということです。ここで
いうコミュニティとは、特定のものを指すのではなく、「人々の集
まり」と考えればよいのです。つまり、これまでのように中央集権
的に誰かが決めた解決策を“上意下達”で実施するのではなく、ま
た、評価をマーケット(市場)に委ねて、解決策を探るのではなく
、人々の衆知を集めて解決策を見いだすという思考方法が大事なの
です。
 ここで、よく引き合いに出されるのが、コンピュータのOS(オ
ペレーションシステム)を世界中の技術者によって作り上げたリナ
ックスの方式があります。これは、一人の学生がネット上に公開し
た技術を世界中の技術者がそれぞれの工夫を加えながらマイクロソ
フト社のWindowsに匹敵するOSとして完成度を高めたとい
う経験に基づくものなのですが、ここで使われた問題解決の方法が、
コミュニティソリューションという方法を編み出したと考えられて
います。
 詳細については、是非、金子郁容著『コミュニティソリューショ
ン』を是非お読みいただきたいと思います。
次回は、このコミュニティソリューションの基本となるソーシャル
キャピタルについて書いてみたいと思います。
                         (つづく)
「新版 コミュニティ・ソリューション」(amazonで購入↓)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/400022820X/tenmeiposto-22/

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【予防法務研究】『企業予防法務』の基本(14)

        〜株主代表訴訟に備える(3)〜

前回は、“株主代表訴訟回避3原則”の説明をしました。
 しかし、“回避三原則”を理解していても、会社にとって、よか
れと思って事業拡大したつもりが、今の時代には、経営環境の急激
な変化によって会社に損害を与えてしまう場合があります。そんな
場合にも取締役の責任が追及されるとすると、躊躇が起こり、積極
的な経営姿勢が保持できないことになってしまいかねず、結果的に
は、会社の発展を阻害することになってしまいます。

 そこで、“代表訴訟の先進国”であるアメリカの判例法で形成さ
れてきた“ビジネスジャッジメント・ル−ル”(経営判断の法則)
という考え方が生まれ、我が国でもこの考え方に基づく判例が出始
めています。
 この『経営判断の法則』とは、「取締役が経営上の判断、つまり
政策決定において適正な判断をして業務を執行した場合には、結果
として会社に損害を与えたとしても当該取締役は責任を負わないと
いう原則であり、すなわち、裁判所は責任を追及しないというルー
ル」です。

「経営判断の法則」が適用されたアメリカの判例の検討から、導き
出された適用基準の要件は、

第1の要件 取締役の忠実義務に違反しない判断をしたとき
第2の要件 合理的な判断をしたとき
第3の要件 会社の最大利益になると判断したとき

 ということになります。

                        (つづく)
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コーヒーブレイク(*^_^*)
【言葉の解説】
      〜ヒューマンサービス〜

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   ヒューマンサービスとは、福祉、健康、医療、精神衛生、
   教育、家庭援助、児童擁護、職業的リハビリテーション、
   地域社会のサービス、法律相談など、人の傷つきやすい
   部分に直接関わるもので、対面での提供が中心となるサ
   ービス分野を総称したもの。
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 ヒューマンサービスが人々の生活に密着した重要なものであるこ
とはいうまでもありません。この分野は、情報化社会に向けた「新
しい産業」として注目されており、「ボランタリー経済の誕生」と
いう本でのラフな試算によると、低く見積もっても100兆円超の
経済規模があるそうです。
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【お奨め本のご紹介】
私の愛読書を紹介しています。参考にしていただければ幸甚です。
Books tenmei:http://tenmei.pos.to/book/books.htm
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【行政書士法を読む】・・・・・・・・・・(17)

 行政書士を管轄する総務省は、行政書士の実態に関して隔年にそ
の調査を実施し、その結果を公表しています。

 残念ながら、筆者の手許には平成12年4月1日現在の実態調査
の結果報告しかありません。「隔年調査」ということであれば、平
成14年4月1日現在の調査報告があるはずなのですが、入手でき
ておりません。読者の中でこの報告書をお持ちの方があれば、ご教
授願いたいと申し上げておきます。

 ここでは、やむをえず平成12年4月1日現在の調査に基づいた
数字で論をすすめることをご容赦願います。

 平成12年4月1日現在の全国の行政書士登録数は、
35,163名です。この登録数の資格区分別の数字は以下の通り
です。

 1.行政書士試験合格者・・・・・・・・・・・20,773名
 2.弁護士資格による登録者・・・・・・・・    10名
 3.弁理士資格による登録者・・・・・・・・    11名
 4.公認会計士資格による登録者・・・・   104名
 5.税理士資格による登録者・・・・・・・・ 3,794名
 6.行政事務経験による登録者・・・・・・10,351名
 7.附則第2項該当者      ・・・・・・   120名

 合計          ・・・・・・・・・・35,163名

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※ この連載は、全国建設関係行政書士協議会(全国建行協)での
 友人である岡山県の“行政書士八尾信一氏”の提供です。
    現在、今年度改正行政書士法の解説を連載中です。
       http://www.ab.wakwak.com/~sigyo/
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【今週の一言】 9/24の『てんめい尽語』から

24日の建通新聞2面に、神奈川県中小企業家同友会の9月例会にお
いて行政書士の小竹一臣氏(磯子・金沢支部)が講師となり、『中
小企業経営にとっての民事再生法とは??』という報告会を開催し
たという記事がありました。
小竹氏は、その中で『法律上のトラブルを事後に処理するより事前
に予測、回避する「予防法務」の大切さを訴えた。』とあります。

私の主張する「予防法務」の理解者が私とは全く関係のないところ
で、自発的にご自身の意見を発信していることに心から嬉しさがこ
み上げてきました。県内、或いは全国の行政書士の中には、改正行
政書士法の意義を理解し、「予防法務」が新たな行政書士の業務と
して確立できる分野であることを体現している方々が少なからずい
ることを大変心強く思っています。

この分野の業務としての確立は、まだまだこれからの課題ですが、
司法制度改革によって進む「事後処理、事後救済」社会への移行に
よって、“自己責任”を強いられる国民にとって、「予防法務」を
担える専門家の存在は不可避的に必要なのだと考えています。しか
も、他の法律専門職の士業者団体が“事後救済”対応に走っている
中で、まさに“すき間”となる“予防法務”の担い手としての社会
的認知を獲得することは、我々の未来にとって重要な戦略であると
考えています。

私は、このメールマガジンOzeki-Letterで連載してきた“予防法務
研究”の蓄積を中間でのまとめを行って、11月1日に小田原支部
と平塚支部の合同で“行政書士のための予防法務研修会”を開催し
、講師として話をする予定にしていますが、この研修会を契機とし
て、“予防法務研究会”を立ち上げ、県内各地での啓蒙活動を展開
していきたいと考えています。

そして、行政書士会の戦略としての『社会的に認められる形での“
能力担保”としての研修システムの構築』につなげ、市民社会との
『信用と信頼』の編集作業を行っていきたいと思うのです。今、行
政書士に求められているのは、単に制度設計や法的な後ろ盾を当て
にする“ヒエラルキー思考”から脱却し、自らの能力開発に積極的
に取り組み、“ソーシャル・キャピタル”(社会関係資本)を手に
することなのです。

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【Ozeki-Letter】            2003.9.26【 第17号 】
(引用転載の制限はまったくございません。ただし、本文中第三者
の方からの提供による引用転載部分については、除きます。)

なお、このメルマガのバックナンバーは、下記をご覧ください。
   http://tenmei.pos.to/mail-magazine/index.html

【発行人】行政書士 小関典明(小田原支部会員)
     HP URL  http://tenmei.pos.to/
     e-mail ozeki-n@gyosei.or.jp
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