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mail magazine   Ozeki-Letter    2004.6.18【第55号】
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小田原支部の小関です。
 梅雨の期間ですが、今週はずっと晴れです。
 7月30日に相模原支部、8月7日に川崎北支部の研修会にお招
きをいただきました。ありがとうございます。
 相模原支部の研修会(一泊だそうです。)では予防法務について
お話をさせていただき、川崎北支部では、行政書士法人の設立など
をフリートークで参加をさせていただけるとのことなので、頑張り
たいと思います。両支部の皆さん、よろしくお願いいたします。
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【業務実践講座】        K 

   〜契約その他の書類を代理人として作成すること〜

 前回、契約代理や定款の作成代理を法定業務としてなし得るのは
弁護士と行政書士のみであると書きました。

 弁護士は弁護士法72条によってきわめて排他的な独占を保って
きましたが、そのことは、今、規制緩和の流れの中で緩和せざるを
得ない状況に至ってきています。平成13年の行政書士法の改正は
、その流れの中で実現したものであるといえると思います。

 しかし、弁護士が排他的独占を続けてきた裏には、懲戒権を含む
弁護士自治を確立し、弁護士の高い職業倫理を保持してきたからに
他なりません。現在行政書士に開かれている契約代理等の業務を遂
行していく限りにおいては、弁護士と同等とはいわないまでも相応
の職業倫理と専門家責任を求められているということを自覚しなけ
ればならないと思うのです。

 そして、その職業倫理の確立と専門家責任の明確化をしていかな
い限り、本年8月1日施行の改正行政書士法第14条の3による市
民からの懲戒請求制度に対応できないことになります。

 1号代理権は、前に述べたとおり「事実行為の代理」であり、本
人の意思決定の代理は含まないので、通常の善管注意義務で足りる
ことになりますが、財産処分等の意思決定を委ねられる2号代理で
は、より高度な善管注意義務が課せられていると考えられます。

 この「契約書等の作成代理」業務については、法1条の2に基づ
いて作成のみを行う場合を除き、代理人として(つまり、各契約条
項を代理人としてつくる場合)作成する場合には、当然に民法10
8条が適用され、双方代理はできないので、注意を要します。
                          (続く)
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【改正行政書士法を読む】・・・・・・・(19)

 改正行政書士法第十四条の四は、「登録の抹消の制限等」に関す
る規定です。

 ここでは、まず第一項として、都道府県知事が行政書士に対して
第十四条に規定する「一年以内の業務の停止」又は「業務の禁止」
のいずれかの処分を行うのに際しては、行政手続法第十五条に規定
する「聴聞の通知」(処分の対象となる名あて人の所在が知れない
場合には掲示)をしなければならないことになっています。

 そして、この「通知(又は掲示)」をした場合には、都道府県知
事は直ちに日行連にその旨を通知しなければなりません。

 そして、通知を受けた日行連は、都道府県知事から当該処分手続
が結了した通知を受けるまでは、当該行政書士の登録を抹消するこ
とができません。(ただし、「自主廃業」や「引続き二年以上業務
を行わないとき」又は「心身の故障」を事由とする「抹消」に関し
て、認められないとするもの)

 これは、目前に迫っている処分を逃れるために駆け込み的に「退
会」もしくは「抹消」を求めても無駄であることを条文化したもの
です。

 「処分」逃れの駆け込み「抹消」は認められません。

 改正行政書士法第十四条の五は、「懲戒処分の広告」に関する規
定です。

 第十四条又は第十四条のニにより処分をした場合は、都道府県知
事はその公報でもって、当該処分について広告しなければならいあ
ことになっています。

※ 「改正行政書士法の開設」は、この号をもって終了させていた
 だきます。次回からは、行政書士会の組織や会則などに関する解
 説を連載していきたいと思います。

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※この連載は、全国建設関係行政書士協議会(全国建行協)での
 友人である岡山県の“行政書士八尾信一氏”の提供です。
  現在、妹尾、寺見、八尾の3氏で毎日情報発信中です。
    http://park17.wakwak.com/~sigyo/framepage1.htm
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【今週の一言】 6/4(金)の『てんめい尽語』から
             http://www.ozeki-office.com/jingo/
【厳しすぎる「鉄則」】

先週金曜日の全国建行協関東部会の研修会のテキストとなった『建
設業者のための建設業法』=元下関係の適正化のための21の鉄則
=(16年5月国土交通省関東地方整備局建政部建設産業課刊)を
ゆっくり読み直しています。しかし、読めば読むほどに「建設業者
のための」といいながら、地場中小建設業者にとっては厳しすぎる
内容なのではないかという思いがこみ上げてきます。
−−引用開始−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
第一部 「工事現場」における8つの鉄則
鉄則1 工事現場には主任技術者または監理技術者を配置しなけれ
   ばならない。
   ※ こんな技術者の配置はダメ!
     次のようなケースは、主任技術者または監理技術者を適
    正に配置したとは認められないことになります。
     イ 必要な国家資格等の要件を満たしていない場合
     ロ 直接的な雇用関係を有していない場合
              (いわゆる在籍出向や派遣など)
     ハ 恒常的な雇用関係を有していない場合
            (一つの工事期間のみの短期雇用など)

鉄則2 個人住宅を除くほとんどの工事では、請負代金が2,500万円
(建築一式工事の場合は 5,000万円)以上の工事に係る主任技術者
または管理技術者は、その工事現場に専任しなければならない。
   ※ 建設業許可の要件である「営業所専任技術者」は、専任
    を要する現場の主任技術者又は監理技術者になることがで
    きないことに注意しよう!!
−−−引用終わり−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
つまり、公共性を有する2,500万円以上の工事に必要な主任技
術者又は監理技術者は、社員(常用の)でなければならず、さらに
営業所専任技術者として登録されている以外の人である必要がある
ということになるのですが、地場の中小零細建設業者は、余剰人員
をリストラし、現場作業員すら常時雇用を避けて人工出しなどに頼
っている現状で、手持ち工事が複数になることができるのでしょう
か。

言っている鉄則の理念はよくわかりますし、正論であると思われる
のですが、現実に照らせば、これらの鉄則は地場中小零細建設業者
いじめになってしまうのではないかという危惧を感じてしまいます。

今後、この配置技術者の問題や、一括下請けの問題への対応は地場
建設業にとって今以上に大きな課題となるのは確実で、公共発注者
の対応如何によっては、転廃業に追い込まれる可能性があります。

私のところにも、この配置技術者に関する相談が増え始めています
。しかし、この鉄則にある原則的な受け答えをする以外にはなく、
如何ともしがたいというのが現実です。公共工事への市民の信頼を
取り戻し、建設産業の健全な発展を目指すためにはやむを得ないの
かもしれませんが、そのために地場建設業者が苦境に陥り、地場経
済を復活させるエネルギーをそいでしまうことが本当に正しい政策
なのかについては大いに疑問が残ります。

※ 行政書士に関する話題ではありませんが、建設業関係業務を行
 う皆さんには是非知っていてもらいたい情報なので掲載してみま
 した。
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【Ozeki-Letter】           2004.6.18【 第55号 】
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【発行人】行政書士 小関典明(小田原支部会員)
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