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mail magazine   Ozeki-Letter    2004.12.17【第81号】
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小田原支部の小関です。
 今、時代の流れは誰にも抗うことのできない変化を次々と生み出
しています。そのことは、IT革命による情報化社会への移行と言
う社会システムそのものの変化を促しています。

 電子政府、電子自治体の稼働に向けて様々な法整備が進められ、
行政の電子化の流れはその確立に向けて足早に進められています。
昨今では、その社会システムの中身に係わる実体法や手続法の改正
が相次ぎ、その情報を咀嚼し、理解することが自分の能力を超えて
しまいそうな勢いです。
 まさに、一人能力には限りがあり、それぞれの分野の専門に扱う
行政書士がそれぞれの法改正情報に対応し、咀嚼・理解をして情報
を発信することが必要な時代になっています。

 これからの社会で求められるのは、情報の発信力なのだと思うの
です。その情報の発信者がネットワークを作り、情報を共有し、市
民・企業のニーズに応えることが必要になってきます。私たちは、
その流れに呼応した組織を作っていかなければなりません。

そのためには、私一人一人が自らの意識を改革し、これまでの既成
概念にとらわれることなく、ゼロベースで思考し、自らが人的資源
として組織(共同体)に貢献しなければならないと考えています。

 21世紀型の社会を作るのは、これまでのピラミッド型の組織で
はなく、有機的な結合をもった専門家集団の共同体組織であると言
われています。行政書士制度の有用性が新たな社会システムに引き
継がれ、生き残っていくためには、時代に対応するための組織改革
が不可避的に必要なのだと考えます。
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【業務実践講座】                   

    〜知っておきたい不動産登記法改正情報〜

先月閉会した通常国会で、不動産登記法が全面改正されました。
行政書士は、登記実務に直接関与はしませんが、不動産取り引きに
関する契約代理などの場面では、不動産登記法に関する情報知識は
必須となりますので、ここで情報を提供することとします。

来年4月から不動産登記申請をして返ってくる登記済証には 今ま
での登記済証が 持っていた本人確認機能(いわゆる権利証と言う
概念)がなくなります。 「登記済証」は、「登記識別情報」という
電子データに変わります。
これは 以下でいう オンライン指定の有無にかかわらず すべて
の権利の申請に適用されます。

申請が窓口申請に限られていたのが、今まで取りの紙による窓口申
請とネット申請(指定庁のみ)のどちらでも可能になります。
全国の(法務局:登記所)をほぼ3年かけてオンライン指定庁に逐
次指定していきます。
そして、ほぼ3年後には 全ての法務局がオンライン指定庁になる
ことになります。

指定庁になれば 今までの権利証にかわる 本人確認機能をもつも
のとして登記識別番号(一種のパスワード)が申請人に通知されま
す。(表示登記については 合筆と合併のみ)
そして、次回以降の登記申請には いままでの権利証に変わる本人
確認情報として、この登記識別番号を提出することになります。

私たちが特に知っておきたい改正情報は、
・登記済証(権利証)の廃止 → 登記識別情報
・登記簿謄本        → 登記事項証明書
・登記原因証書       → 登記原因情報
・登記官による本人性確認権限の付与
と言うことになります。詳しい改正条文は、衆議院のサイトの「制
定法律」の中の123番「不動産登記法」をご覧ください。
             ↓
http://www.shugiin.go.jp/index.nsf/html/index_housei.htm
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【今週の一言】 12/14(火)の『てんめい尽語』から
             http://www.ozeki-office.com/blog/

【日本版LLC?】
最近話題になっている法制審議会商法部会の会社法改正要綱案の中
にでてくる「合同会社」という新しい概念がどうも理解できずにい
たところ、経済産業省が出している「人的資産を活用する新しい組
織形態に関する提案」という文書を入手して読んでみました。

法制審が言っている「合同会社」というのは、これまでの日本の会
社法制度にはなかった人的有限責任会社というもので、「所有と経
営の一致」した人的組織と言うことのようです。我が国では、これ
まで「所有と経営の分離」を前提とする株式会社・有限会社が一般
的で、「有限責任の人的法人制度」は用意されていなかったので、
既成概念にとらわれているとかなり違和感を感じてしまう議論では
あります。

この「有限責任の人的法人制度」というのは、米国におけるLLC
(Limited Liability Company)や英国のLLP、フランスの単純
株式資本会社、ドイツの有限合資会社などがあるそうで、法制審は
、主に米国のLLCをお手本に日本版LLCを「合同会社」という
概念で導入すると言うことのようです。

この議論は、単に会社制度の問題と言うことではなく、今の時代に
おける資本の概念が「物的資産」(工業化社会における生産ライン
、工場など)から情報化社会・脳化社会における情報・知識、創意
工夫などの付加価値を生み出す「人的資産」に変わりつつあるとい
うことを示しているととらえることができます。まさにドラッカー
のいう「知識労働の生産性」を高めることによって豊かさを生み出
す時代になってきたと言うことなのかもしれません。

この法制審の提案が来年の通常国会でどのような商法改正案として
提案され、議論が展開されるのかを注意深く見ていかなければなら
ないと思うのですが、さらに、このLLCについての理解を深める
と共に新たに資本の概念として台頭しつつあるソーシャルキャピタ
ル(社会関係資本)という考え方についても一層の理解を深めてい
かなければならないと考えています。
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【Ozeki-Letter】            2004.12.17【第81号】
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【発行人】 行政書士法人 小 関 事 務 所
     代表社員 小関典明(小田原支部会員)
     HP URL  http://www.ozeki-office.com/
      e-mail ozeki-n@gyosei.or.jp
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