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mail magazine   Ozeki-Letter    2005.1.1 【第83号】
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小田原支部の小関です。
 
    2005年     恭賀新年

 新年あけましておめでとうございます。
 いよいよ2005年、電子政府の稼働を契機として始まる情報化
社会の幕開けです。

 20世紀型の「工業化社会」が終焉し、新たな社会システムに移
行していきます。この事は、単に電子申請が拡大していくとか、e
−コマース(電子商取引)が拡大していくとかという次元ではなく、
新たな価値観が生まれ、その価値観に基づいた新たな社会規範が創
られ、新しい文化と秩序が構成されていくと言うことなのです。

 その新しい社会システムの中で行政書士の強みを活かして有用性
を発揮し、制度の持続的発展を確保していくためには、時代の流れ
を俯瞰的に把握し、戦略的思考で時代の変化に対応していくための
意識改革が是非とも必要です。

 今年はそのことが明らかになると考えていますし、そのことが理
解できずに従来型の思考のまま過ごしていくならば未来がなくなる。
まさに“崖っぷち”が目の前に迫ってくると思います。しかし、逆
に見れば、行政書士の中に意識改革の波が起こり、戦略的な行動を
起こす機運が生まれれば明るい未来が開けてくると言うことでもあ
ると考えています。

 今年取り組まなければならないいくつかの問題を考えてみたいと
思います。

【研修システムの確立を】
 日行連では今年度、「研修センター」を立ち上げ、法定研修や司
法研修のカリキュラムづくりに取り組んでいますが、新たな社会シ
ステムの中で行政書士制度をどのように維持発展させていくのかと
いうビジョンが明確でないため、従来型の「書類作成」という“代
書人的発想”からの脱却がなされまま研修システムの構築が進めら
れています。
 私は、これからの情報化社会の中では知識労働の生産性を上げて
いくことが主要な命題となるので、行政書士の専門家性、つまり、
プロフェッションとしての思考方法や問題解決手法あるいは専門家
責任・倫理を学べる研修が必要であると考えています。
 それは、単に「書類を作成する」ことに依拠したものではなく、
相談や助言・指導といったコンサルティングの要素を伴った実践的
な研修内容を用意する必要があるということなのです。
 そのために行政書士会自体が会員の協力によってISO認証を取
得する活動を展開し、生きた教育の場を提供することも必要である
と考えています。
 また、行政書士の「強み」は何かを考え、その強みを活かした専
門家としての行政書士を育成することも重要です。

 神奈川会では、ここ2、3年の間に会員数が大幅に増加し、現在
大変多くの新入会員が存在しています。さらに今年も200人以上
の増加が見込まれています。
 この大幅に増えている新入会員に対して、本会の研修部の皆さん
も大変努力をして有効な研修を実施できるよう様々な活動をしてい
るようです。本当にご苦労様です。
 しかし、この行政書士バブルともいえるような勢いで増えている
新入会員に対する研修や教育・指導は、総務部の新入会員説明会や
研修部の新入会員研修だけでは不十分であり、組織全体の問題とし
て本会と支部が協力して取り組まなければならないと思っています。

【司法制度参入を考える】
 行政書士の数が増えていること、あと2年ほどで法科大学院の卒
業生が大量に社会にでて、さらなる行政書士数の増加が見込まれる
ことなどを考えると行政書士業務の新たな市場を獲得することが当
面の重要な目標であると考えられます。
 現在の行政書士会組織の施策の方向性はADRを含めた司法制度
への参入に向けての取り組みに熱心であるように見えます。
 私は、司法制度へ参入していくこと自体は悪いことだとは思って
いませんが、そこに行政書士としての市場性があるとは考えていま
せん。
 日行連や各行政書士会が先頃成立した「ADR利用促進に関する
法律」によるADR機関としての認証を組織的に獲得することは重
要です。しかし、それは個々の会員行政書士の事務所経営には何ら
の影響も及ぼしません。
 重要なことは、一人一人の行政書士が“強み”を発揮し、競争力
を持てる分野を切り開き、そこでの市場を獲得することなのです。
 今や行政書士会を含むすべての士業団体が“事後救済社会”の到
来を前提にした司法制度改革によって生まれる新たな制度への参入
を目指して必至の活動を展開しています。既に他の士業制度は一部
司法制度への参入を実現していますが、行政書士制度は未だ成果を
上げられずにいます。
 このように皆がこぞって司法制度に活路を見いだそうとして同じ
方向に行こうとしているときに出遅れたものは“カス”しか掴めな
いというのが経済社会の常識です。つまり「成長分野に慌てて参入
することはタブー」なのです。

【行政書士の“強み”は何か】
 行政書士は、20世紀の「工業化社会」(=規制社会)の中で行
政手続の専門家としての地位を築いてきました(十分であったとは
いえませんが)。その中での蓄積が個々の行政書士にはあります。
 またさらに、平成13年の行政書士法の一部改正によって申請手
続代理と契約代理という法定代理権を獲得しました。

行政書士の“強み”の源泉はここにあると確信しています。建設業
や運送事業等々の業許可を通じて許可対象業種の業界特有の実情を
知り、そこでの問題点を把握していることや法改正によって弁護士
と並ぶ「契約の専門家」としての地位を獲得したのです。これらを
最大限に活用し、“新たな基準となりうる分野”を開拓しなければ
なりません。

 2005年の幕開けに当たって、言いたいことを書いてみました。
 本来なら、毎週金曜日の定期発行を続けるべきだったかもしれま
せん。しかし、2004年はあまりに「災い」が多かったので、ど
うしてもネガティブな情報の発信なってしまうと思い、2005年
をポジティブなとしにするために今日、「元旦」発行にさせていた
だきました。
 来週からまた通常の情報発信を続けていきたいと思います。本年
もご購読、ご指導、ご鞭撻を宜しくお願いいたします。

※ 尚、今回初めて受信された新入会員の方々の中には驚かれた方
もおられると思います。申し訳有りません。11月号の“行政書士
かながわ”に同封された会員名簿にe−mailアドレスの記載の
ある方々を追加させていただきました。宜しくお願いいたします。
新入会員の皆さんには、是非、私のサイトの「行政書士レクチュア
ー」をご一読くださるようお勧めいたします。

  http://www.ozeki-office.com/seminar/seminar.html

2005年が、皆様にとって幸多からんことをお祈りいたします。
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【Ozeki-Letter】            2005.1.1 【第83号】
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【発行人】 行政書士法人 小 関 事 務 所
     代表社員 小関典明(小田原支部会員)
     HP URL  http://www.ozeki-office.com/
      e-mail ozeki-n@gyosei.or.jp
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