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2004.11.30

経審実務担当者意見交換会

今日も穏やかに晴れています。今朝の朝焼けはきれいでした。
昨日の「経審実務担当者意見交換会」では、自己資本や兼業売上高と技術職員数などの議論が交わされました。
「経審」は、これまでの経営事項審査から経営状況分析と経営規模評価の総称ということになったわけですが、内容的にはそれほど変わったわけではなく、制度そのものの位置づけは、相変わらず業行政と発注行政の狭間にあるという状況から派生する問題を多く内包しているといえると思います。
この意見交換会では、経審の虚偽申請防止のための方策を議論しているわけですが、一人経審制度の審査体制を強化し、厳しくすることは、発注者や公共工事全体の公平性、透明性を高めることには必ずしもつながらないような気がしています。
地域経済の基幹産業としての“公共工事という産業”は、政府の政策転換によって縮小を余儀なくされ、地場建設業者は、「価格のみの競争」にさらされ、適正な利益を確保することが極めて困難な状況にあります。そのような中で、経営政策的にランク維持を図るために必死の努力をしているときに明らかな虚偽(明らかな故意をもって意図的に改竄や嘘の書類を作る)は別として、多少疑義を生じた(グレーゾーン)に手を突っ込んで、精査し、摘発することには疑問を感じます。
何もグレーゾーンを正当化しようなどとは思わないのですが、公共工事のあり方全体の問題を俯瞰的に見てこれからの建設業(特に地場中小建設業)のあり方をきちんと議論する場が必要だと思うのです。

2004.11.29

関東部会の研修会から

今日は、穏やかに晴れています。
先週金曜日の全国建行協関東部会の研修会と「年末懇話会」は、それなりに盛況のうちに終わりました。
経営状況分析の登録機関は、現在までの13機間が登録をしたようですが、当日の研修第一部はそのうち7機関の代表が参加をしていただき、私がコーディネーター役となって、経営方針やサービスの内容をインタビュー形式で語ってもらいましたが、時間がない中で一応のことは出してもらうことができたのではないかと思っています。
その中で気になったことは、複数の登録機関が実施、あるは実施しようとしている「行政書士に対するキャッシュバック」の是非についてなのですが、これについては、質疑応答でも否定的な意見が出されていましたが、やはり、適正な考え方とはいえないと思うのです。むしろ、行政書士に依頼することによって分析手数料自体が軽減されるなどの差別化を図った方が行政書士の関与率の向上に貢献することとなり、経審受審業者にとっても有益なことになるのではないかなどと考えています。
第二部では、国土交通省の小窪経営指導係長が、分析登録機関の現状や審査基準、国と登録機関の関係などの話から、経審全体としての問題点などを約1時間話してくれていましたが、ここでもやっぱり「虚偽申請への対応」がメインとなっていました。特に財務諸表(経営状況分析)で虚偽の疑いのあるものがでてきても、決算書の内容だけで虚偽という風にいうのは難しいとのことで、これまで、処分対象にまでではなっていなかったが、今年初めて財務諸表の内容で処分事例がでたそうです。
国土交通大臣許可に係る経審については、完工高のチェックを中心に総資本回転率、技術職員数と人件費のバランス、外注比率、消費税の課税売上高などをチェックしているということで、このチェックを全国的なものにするための予算要求をしているという話しでしたので、近いうちに各都道府県での審査体制も統一されていくのではないかと思われます。
今日は、3年目となった経審実務担当者意見交換会の今年度第3回目の会議が開かれるので、そこいら辺の情報も仕入れられたらよいと思います。

2004.11.26

総務省主催 電子政府・電子自治体体験会

今日は、曇り。ちょっと寒いです。
今日は、昨日書いたとおり、全国建行協関東部会と年末懇話会に出席のため、お出かけです。なので、これを落ち着いて書いている時間がないので、昨日全国建行協のMLにアップされた静岡の前田さんの書き込みを紹介(無断で)してお茶を濁したいと思います。

総務省主催 電子政府・電子自治体体験会というのに行ってきました。
簡単に報告します。
お台場のアクアシティで行われました。 
会場内には次のコーナー(ブース)が設置され、各省の職員のほかベンダー職員と思われる方も
各コーナーに2・3名配置されていました。
・ e-Gov紹介コーナー
自宅や職場にいながらにしてインターネットを使っていろいろな行政手続ができるようになりと
いう、国民本位の立場にたった電子政府・電子自治体を進める理由を主に説明をしていた。
・ 住基カード体験コーナー
ICカード標準システムについて説明を受けた。既に運用済みのこの標準システムが今後、全国
に広がるよう働き掛け中。(静岡県内では掛川市のみ)
標準システムにおいて提供されているものは
 証明書等自動交付サービス、申請書自動作成サービス、成人保健サービス、救急活動支援サー
ビス、避難者情報支援システム、公共施設予約サービス、図書館情報サービス、選挙投票所支援
サービス。このほかに市町村独自のサービスを追加し、運用がされている。
全て住基カードがあってのこと。行政書士の立場でお客さんの横に座り、お手伝いをすることも
出てくることだろう。
・ 個人情報保護・情報公開コーナー
  平成17年4月1日に施行される個人情報保護法について説明があった。行政(独立行政法人)
が利用目的の範囲を逸脱して、個人情報を保有しないよう規制する法律。電子政府を推進するた
めに、政府は個人情報保護の体制を整備中。
・地上デジタル放送コーナー
岐阜県の情報を地上デジタル放送で配信中。インターネットが使いずらい地域や年配の方にも情
報を得ることが容易な手段として活用が期待される。今後は他の地域でも始まる予定。
・パスポート申請体験コーナー
 現在、岡山県で運用中。他県での運用開始は未定。代理については現在のところ考慮されてい
ない。今後、この分野を業務拡大の一分野として考えるのであれば、連合会・書士会等から外務
省への働きかけがあっていいのかもしれない。
・国税電子申告体験コーナー
 e-TAXソフトを使っての体験。今年の申告で実際に電子申告した際、メリットを実際に感じる
ことはなかったが、その後の動きで電子納付も行えるようになっているほか、納税証明書も取得
できるようになっている。(ただし、納税証明書は他の申請も電子化しないと申請段階での使用
は不可)
・年金情報提供体験コーナー
 体験はしたものの、業務での使用はないかと思われる。ただし、実務上のシステム運用状況
は、省庁の中では先頭を走っているではないだろうか。
アンケート回答者へのICカードリーダーの配布(名目上は抽選)、会議場ではなく、一般客が
集まるモールを会場とするなど、総務省の住基カードの普及に並々ならぬ活動の様子がうかがい
知れた。
今後、住基カードの普及率が電子政府の成功不成功を決めるのではないかと思った次第である。

2004.11.25

明日は“年末懇話会”

今日もよく晴れています。
昨日は、バタバタと一日が過ぎてしまい、結局、12月4日の茨城会の研修会用PPTは、未完成のままです。今日がタイムリミットらしいので、頑張らねばなりません。
明日は、全国建行協関東部会の研修会と全国建行協の恒例のイベントである“年末懇話会”で、朝から東京品川のプリンスホテルです。
関東部会の研修会では、第一部ということで今年4月以降に経営状況分析の登録分析機関となった数社が参加をして、それぞれの特徴や今後の展開などについてインタビュー形式で話してもらうことになっているのですが、そのコーディネーター役を私がやるということにいつの間にか決まってしまい、しかも、内容はコーディネーターにすべてお任せという話になっているので、びっくりです。
一応聴くべき内容は整理してみたのですが、どういうことになるのかは現場の雰囲気次第ということで。。。なんとももはやといったところですが、なるべく公平に皆さんの意見が聞けるよう十分に配慮しながら進めたいと思います。また、私の質問だけでは不十分なこともあるので、会場からも質問・意見を受けてみたいとも考えています。
第二部では、国交省の小窪経営指導係長(経審担当)が「許可や経審の今後の動向」ということで話をされることになっており、それなりに有意義なものになると思います。
年末懇話会は、ちょっと早い忘年会のようなものなのですが、例年全国建行協が日頃からお世話になっている各方面の方々がお見えになり、和気藹々と語らい、さらに親交を深める場なので、楽しみにしています。

2004.11.24

今日は大忙し。

今日は、晴れていますが、私は、昨夜ちょっと飲み過ぎてしまい、すこぶる体調が悪いのです。バカでした。このところこういうことが多いので注意しなければ。。。(汗)
今日は、朝10時に公証役場での公正証書作成の立会があり、その後、行政書士会の総務部が小田原支部の行方不明会員の調査に来るので、それに協力しなければならず、その後は来週土曜日の茨城県行政書士会の研修会に向けて資料づくりをしなければならないので、かなり忙しい一日になりそうです。
なので、ゆっくり書いている時間がないので、今日はここまでです。例によって平塚の公証役場まで行かなければならないので、もう出ます。

2004.11.22

“弟”を見て。

今日は、朝から青空が広がり、雪をかぶったきれいな富士山が姿を見せています。
昨夜まで5夜連続で放映していた「弟」を全部見ました。そうそうたる出演者が熱演していたので、なかなかの見応えでした。
石原裕次郎さんは、私の父親が亡くなるのと前後して亡くなったので、そのときのことは、父親のことと相まってよく覚えています。が、その裏にあったドラマを知り、少し感動しました。
しかし、石原裕次郎という人は、あれだけの大病をしながら復活を繰り返し、最後には力尽きるという壮絶な人生を送った人であり、しかも、日本の映画史、歌謡史に確固たるものを残したという意味では、大きな人であったのだなぁということを改めて感じさせてもらいました。
私自身は、映画というよりは、「太陽にほえろ」のボスとしての印象が専らなので、ファンと言えるほどのものではないのですが、今回ドラマ化されたことによって、その生き様がよくわかりました。しかし、渡哲也本人が、石原慎太郎役で出演している中で、若い頃の渡哲也を演じるというのはどういう気持ちなのか坂口憲二君に聴いてみたい気がしました。
石原裕次郎さんは、享年52歳だったそうです。私も来年1月に52歳になってしまうので、いつ死んでもおかしくない年齢になってきたようです。いつ死が訪れても、彼が歌ったように「長かろうと短かろうと、我が人生に悔いはない。」という人生を送りたいものです。

2004.11.19

気怠い一日

今朝方まで降っていた雨は、今は止んでいますが、今にもまた降ってきそうなどんよりとした空模様です。
昨日は、当事務所のクライアントさんである酒販会社のボージョレ・ヌーボー+シャンソンパーティがあり、私はワインはあまり得意ではないので、奥さんと息子殿に私の代理で出席してもらいました。
このパーティは、毎年ボージョレ・ヌーボーの解禁日にあわせて開かれているのですが、年々盛大になり、昨日は200人以上の人が集まったようです。
しかし、ボージョレ・ヌーボーをこれほどありがたがっているのは、どうやら日本人だけのようで、欧州ではもっと気軽に飲んでいるようです。やっぱり、日本人は新しいもの好きなのでしょうかねぇ。(笑)
私はといえば、娘と一緒にイタ飯のディナーを食し、自宅に戻って石原信太郎の「弟」というテレビドラマを見ながら日本酒(300mml)を飲んでいたのですが、なんと、帰ってきた息子がパーティに参加をしていた知り合いの社長から美味しい日本酒をいただいたといってもってきたので、調子に乗ってついぞ飲み過ぎてしまいました。なので、今日は、気怠い一日になりそうなのです。バカですねぇ。

2004.11.18

首都直下地震の震度予想図

今日は、曇りでかなり寒い朝でした。
昨日、東京直下型地震の震度予想図が発表され、今朝の朝刊にその記事が載っています。新潟中越地震がまだ強烈な印象として残っているので、思わず目が釘付けになってしまいました。
TVの解説では、関東大震災クラスの地震は、約200年周期だそうで、まだ100年くらいは大丈夫だといっていましたが、M7クラスの直下型の地震はいつ起きても不思議ではないという物騒なこともいっていたので、本当に心配です。
震度予想では、神奈川県西部の国府津・松田断層を震源とする地震の予想もありましたが、その場合には、小田原は震度6強の揺れが予想されるとのことで、かなりの被害が予想されています。小田原は、もう20年以上も前から地震の空白地域といわれているので、そういう意味ではまさに“いつ起きても不思議ではない”地域なのだと思われ、危機感が募ります。
といっても、何をどう備えればよいのかについては、あまり考えたことはなく、水や食料の多少の備蓄はあるものの、本格的な防災用品などは未だに備えてはいません。
この間、新潟中越地震の震源近くの星野さん(女性行政書士)が、MLに体験した様子と、そこから得られた教訓を書いてくれていましたが、それを少し引用させていただきます。
【教訓1】
 防災用品・水・布団は、家の入り口にあってこそ被災時に役に
たつもの。被災時に、家の中、ましてや奥には入れない。
【教訓2】
 被災後、最初の1日半くらいは、水と食料に困ります。以降は
 配給体制が整います。コンビニは、被災直後すぐに店頭で生も
 の・食料を処分販売しました。当面の食料は自力で確保を。
【教訓3】
 被災時、本人の時間をとらない連絡手段がありがたい。
 地震で家中がひっくりかえっているときには、住所録や連絡先
 をさがすこともできない。ハガキは重宝。
【教訓4】
 サッシを施錠していても直下型地震では外れてしまいます。
 また、玄関ドアなどはしっかり施錠していたために揺れでこわれ
 てしまいました。地震後は鍵の点検を。
【教訓5】
 今日日、災害時、お寺や神社は一番危険
【教訓6】
 建物には基礎があるけど、「道路には基礎がない」から、
 陥没のおそれ大。地震が起こると、落下物ばかり気にする
 が、足元にこそ注意。
【教訓7】
 マンホールの蓋の近くは隆起・陥没が特に目立つ。
 道路で地震にあったら、マンホールの蓋からは離れる。
【教訓8】
 ボランティア強盗に注意。
これらの体験に基づく教訓は、実際の被災時にはかなり役に立つものと思われ、しっかり読んで頭にたたき込んでおきたいものです。

2004.11.17

変化に対応するための戦略を!

今日は、爽やかな青空が広がっています。風もあまりなく、暖かな一日になりそうです。
いよいよ神奈川県の入札参加申請の電子化に向けた動きが始まりました。電子化は、再来年18年度から導入予定のようですが、来年度から県と32市町村の電子化を睨んだ共同受付を始めることが今月8日付で発表され、現在参加各市町村で競争参加資格登録業者に対するアンケート調査が実施されているようです。
入札参加資格登録申請は、公共調達の分野であり、一般の行政手続とは異なる流れではありますが、意外に早い動きなので、少々驚いています。まさに安穏とはしていられない段階に入ってしまいました。
これまで、このような動きになることを見越して、インターネットを活用した電子申請の拡大は、インターネットの特性である“複合申請”と“中抜き”によって行政書士の業務がなくなっていくので、新たな市場を獲得するための戦略をもたなければならないことを声を大にして訴えてきましたが、戦略を持ち得ないまま、現実が迫ってくる事態となってしまいました。
この事態にどう対応していくのかは、これからの行政書士の命運に係わる重大な問題です。行政手続の電子化は、もはやだれにも止められない大きな流れになっており、この流れに対応できなければ制度として生き残っていくことは困難であることは明白です。
ただし、これまでの代書人的発想から代理申請が可能なシステムの導入を行政に求めていくだけでは、情報化社会の中で制度的有用性を確保することはできないと思われます。それは、たとえ一部に代理申請システムが構築できたとしても、インターネットの特性である“中抜き”によって瞬く間にそのシステムの運用価値が低下し、かえってじゃまになって行くであろうことは想像に難くありません。
今、必要なことは、代書人的発想を捨てて、国民、企業が情報化社会に対応していくために必要な支援ができる能力を身につけ、それを活用することだと思うのです。かつて、文盲社会において「代書人」が行った知的サービスの提供者としての役割を理解し、その教訓を学び取ることが必要なのだと考えています。
来年度以降の電子政府の出現による情報化社会の急激な拡大によって、様々な分野で大変革が起こり、社会全体が大きく変化をしていきます。その変化に対応していくための戦略を構築することは急務なのです。行政書士会組織が、何も見ない、何も知らないでは済まされないのです。もはや遅きに失した間がありますが、一刻も早くそのことに気がついて未来を見据えた舵取りをしてもらいたいと思うのです。

2004.11.16

養老さんのドキュメンタリー

昨日の雨は夕方にはあがり、今朝は青空が広がっています。
昨夜10時からのテレビ東京で、養老孟司氏の“追っかけドキュメンタリー”をやっていました。
養老さんは、「バカの壁」が売れた理由について「自分で書かず、インターネット世代の編集者がメール文体で書いたことが大きいのではないか。」と分析し、「難しいことを難しく書いてもどうしょうもない。」といっていましたが、まさにその通りかもしれません。
このドキュメンタリー番組の中で、やたらとたばこを吸っているシーンがでていましたが、それを問われた養老さんは、「一部の情報だけを見てはいけない、環境というが、他にもいろいろな要素がある、私が解剖したたばこを吸わない人の肺も真っ黒だった。」と反論していましたが、妙に説得力があり、たばこ吸いの私は大いに共感しました。
最近、アメリカ文化の影響が強まる毎に喫煙者はどんどん肩身が狭くなり、今では、外ではほとんど差別的な扱いを受けているのではないかと思えるほどです。嫌煙権という考え方は、アメリカの一部の大金持ちが戦略的に言い始めたもので、ほとんど科学的な根拠などなかったと聴いたことがありますが、そこからどんどん理屈付けが行われ、世界的なキャンペーンに発展をして、日本でも健康増進法なるものが成立しているわけです。
私も、喫煙者のマナーについては問題があると思っていますし、特に歩きたばこや車からのポイ捨てなどは言語道断であり、犯罪として取り締まるべきではないかとさえ思います。しかし、マナーを守って喫煙を楽しんでいる人にまで白い目を向け、公的な建物全体を禁煙にし、喫煙可能な場所を外に排除をしてしまい、雨の日には傘をささなければたばこを吸えない環境をつくっているのはやりすぎであり、喫煙権も主張したくなります。
養老さんは、番組の最後の方で、養老さんの本が世の中に受け入れられているのは、日本人としての文化や価値観があるのに、アメリカの個人主義の文化が日本社会を凌駕し、矛盾を感じているがなんだかわからないという環境がそうさせているのではないかというようなことをいっていましたが、私もそのように考えてきましたし、養老さんの本がおもしろく感じるのはそういうことかもしれません。

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