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業務実践講座

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(3)専門家として仕事をするということ

 行政書士会の新入会員研修会や様々に行われている研修では、多くの場合、書式からその業務の内容に入っていくパターンが多いようです。それはそれで重要なのですが、より重要なのは、プロとして仕事をするための考え方や姿勢についての理解なのです。

 その理解こそが間違いのないきれいな仕事につながり、顧客(依頼者)との信頼関係を築くことの土台となるのです。行政書士は、専門家として市民・県民・企業家のみなさんからの付託を受けて業務をしているわけですから、プロ意識こそが業務をする上で欠かせない前提なのです。

 このプロ意識を持たずに、ただただ手引きに基づいて書類を作成し、提出をすればよいという姿勢では巷のいわゆる『事務代行屋』といわれる業者と何ら変わらないことになってしまい、依頼者からの信頼は薄くなり、結局継続的に事務所を経営していくことは困難になります。

 前回もDMにふれましたが、DMに頼るというやり方は、客観的にみれば、行政書士を「事務代行屋」と変わらないものだという印象を社会に与え、行政書士=プロフェッションという社会的認知を得るための様々な努力を阻害していることになるのです。

 では、必要なプロ意識とはどういうことでしょう。
 それは、専門家としての知識・技量を備えることはもちろんですが、専門家として負っている義務と責任を絶えず意識するということです。つまり、行政書士としての「専門家責任」を理解し、常に意識をしながら業務を遂行するということなのです。

 私たち行政書士は、旧来の「代書」的発想が強くあったために、必要な“知識・技量”にばかり重きを置いて、自らの義務や責任についての理解を促す努力が足りなかったように思います。
 ところが、平成14年の行政書士法改正によって、法定代理権を獲得し、依頼者との関係が「委任」に基づく関係であることが明確になりました。このことは、より重い専門家責任を問われることとなったということであり、私たちは、そのことを十分に自覚して業務により精通することを心がけなければならないのです。

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