小関ブログ

全国建行協15周年総会記念講演から

先週、台風9号の一過で晴れたのですが、今週は雨の月曜日です。予報では午前中には上がりそうですがいまは本格的に降っています。
先週金曜日の日行連第一業務部会には、台風で1時間40分遅れの新幹線にタイミング良く乗れたので、午前10時の開始には余裕で間に合い、きちんと会議に参加してきました。重要な検討事項は午後3時までに概ね終わったので、3時30分から品川プリンスホテルで開始の国土交通省総合政策局建設業課の吉田光市課長さんによる全国建行協15周年総会記念講演「建設産業政策2007と経審制度の改正について」での情報取得に部長他の皆さんの了解を得て参加をしました。
部会を途中退席しての参加なので、報告書をまとめて提出しなければなりません。
「建設産業政策2007」については、1995年の「建設産業政策大綱」以来の纏まった政策提示なので、それなりにボリュームのあるものなのですが、「供給過剰の是正」を前提に書かれているので、今後の建設産業がどうなっていくのかについてはイマイチよく解らないというのが正直な感想です。
20世型の配分の論理、護送船団方式から市場原理に基づく競争性の導入によって公共工事依存度の高い地域、業種は極めて厳しい状況になっているにもかかわらず、セーフティネットが不十分(ないと言ってもいいのかもしれない。)で、“再編・淘汰”を言っているのにもかかわらずそのことによって生ずる建設労働者の移動の受け皿となる新たな産業もなく、さらには、企業として追及するべき「適正利益」を生み出せない産業に若い労働力や知識労働者がどんどん入ってくるはずもない訳ですから、
様々に制度をいじくってみたところで、それらが定着していくためのインセンティブが働かないということなのだろと思います。良いことも沢山言っているのですが、建設産業全体として社会の期待価値が高まるような産業ビジョンが見えてこないのだと思うのです。


経営事項審査制度の改正については、改正の方向性及び主な改正点の概要はわかるのですが、現段階では各項目の評価テーブルやY(経営状況分析)の各計算項目における係数が明らかになっていないので、具体的なシミュレーションが出来ないので、実際の点数傾向がどうなるのかは想像の域を出ないのですが、今回の改正によって中小零細建設業者のP(総合評点)はかなり低くなることは否めないものと思われます。
改正の趣旨、目的は理解できるのですが、実際の政策目的は、やっぱり「供給過剰の是正」の名の下に建設業者を整理淘汰することにあるなどという穿った見方も出てきそうです。
まだ概要の説明を聴いたばかりなので、今後慎重に検討して問題点を明らかにし、様々な角度から意見を出していきたいと思います。

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